大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和37(オ)403 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人岩渕信一の上告理由第一、二点について。

原判決は、Dが、E所有の一団の土地から判示a番bを分筆して被上告人に売却

するに当り、その境界線を、両者協議の上原判示HG線と定めた事実および原判示

その余の事実を証拠によつて確定した上、本件境界は右HG線であると判定したも

のであつて、右判断は肯認しうる。所論乙六号証の一、二(土地分筆届および添付

図面)は、境界確定について一の証拠資料になることはいうまでもないが、それの

みが唯一の資料であるというものではないから、該図面をもととして計算した坪数

が所論の如くであるからといつて、その坪数通りに、或はその坪数の比通りに境界

を定めなければならないものではない。されば、原判決が、本件境界の確定にあた

り、売主代理人Dと買主被上告人との間で、分譲に際し、境界を前記HG線と定め

た事実を、右乙六号証の一、二より重くみたからといつて、理由そご、経験則違反

の違法はない。所論は、いずれも採用しえない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!